マンディブラリスフタマタクワガタ スマトラ亜種の飼育記録

Hexarthrius

基本情報

□ 学名:Hexarthrius mandibularis sumatranus

□ 和名:マンディブラリスフタマタクワガタ スマトラ亜種

□ 産地:スマトラ島 ベンクール

□ 備考:主に標高 1000 m 以上の広葉樹林外縁部に生息しており、3月下旬~10月下旬にかけて発生する。学名 (亜種名) の「sumatranus」は生息地のスマトラ島に由来している。世界で2番目に大きいクワガタである。

♂の写真。サイズは 95 mm 程であるが大アゴがとてもカッコいい。サイズの割に動きは俊敏で背後はなかなかとらせてくれないゴルゴ13である (撮影が難しい(笑))。

♀の写真。アゴの力はフタマタクワガタにしては強く少し硬めの材でも齧ることができる。

飼育情報

ペアリング

他のフタマタクワガタに比べて後食開始が遅く、羽化後、約3~5か月で後食を開始する。感覚では♂の方が後食を始めるのが早い気がする。ゼリーを食べ始めてから2週間ほどでハンドペアリングを行う。1時間くらいあれば十分に交尾が完了する。♂は気性が荒いのでできればアゴ縛りを行うのが好ましい。産卵や幼虫管理なども全て約20~23℃で管理を行った。

産卵セット

産卵木はナラ材を使用。肉質が良く爪を立てて表面がぴきぴき割れる程度の材を使用した。ニシやボーリンフタマタに比べる少し硬めの材でも産卵する。オオクワのような固い材はNG。樹皮を剝いだ後、30分ほど加水して、そのまま使用、または材が硬い場合は幼虫に使用したマットに埋めてバクテリア材に加工して使用。マットを2~3 cm ほど敷き詰めて、その上に材を転がす。マットは基本的に材から卵や幼虫が落ちた時にその個体が生存できるようにすることが目的なので、幼虫が生育できる種類なら何でも大丈夫だが、幼虫がより大きく育つように我が家では幼虫飼育に使用しているマットを使用している。材は1セットで10本前後は使用して、1回のセットで5~6本使用する。材の表面産みなので、細い材よりは太めの材を使用して表面積をかせいだ方がよい。

採卵

産卵数を伸ばす、または卵がカビにまかれないようにする、メスが卵をつぶさないようにする、ハズレ♂や♀を見分ける、交尾がうまくいっているか見分ける目的で採卵を3日おきに行う。

下記の写真は埋め戻しを掘り起こしている際に出てきた初齢幼虫。取り残した卵が孵化していたようである。

幼虫飼育

孵化した幼虫は頭の色が黄色くなってから200 cc プリンカップで1匹ずつ管理。2~3か月もあれば2齢幼虫になるので、頭の大きさで雌雄を大まかに分類しておき、♂も♀も1500 cc ボトルで管理する。次の交換の際には、♂は2300 cc、♀は1500 ccで管理を行う。大型の♂を狙う場合は最低でも2300 cc は必要だと考えている。我が家では、持ちの良い生オガを使用しているので、マット交換は5か月ほど経ってから行っている。マットは固詰めすると酸欠になるのか幼虫が上がってきてしまうので軽く詰める程度に入れている。幼虫自体は強い印象であまり☆になることはないが、アゴの力が強いためクリアボトルの蓋を削って穴をあけることがある。

羽化した♂。種親には赤みがなかったが赤みの強い個体が羽化してきた。

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